本講座では、プロの特別支援対応を数多く学ぶことができます。

かつて、小野先生がとった対応の一例です。

 

「こだわりのある子が 掃除の手を抜き出した」

 

こだわりがある子。こだわりが良い方に出ると、すごく隅々まで掃除をする。
しかし、こだわりが良くない方に出ると、面倒くさいとやらなくなる。

ある日
いつもの半分くらいで、外のテラスの掃き掃除を終えて教室に
入ってきた。

これを許すと、明日から絶対に さらに やらなくなっていく。
なので、今日は声かけをした。
「下駄箱もほうきで はいておいて!」
そういうと、割と素直に外に出て行った。

が、しかし、
これもあっという間に 中に入ってきた。
結構 風が強いので、砂がたまっている。
そんなに すぐにきれいになるはずがない。
なので、ちゃっちゃっちゃ と一応はいて 戻ってきたのだ。

さあ、これをどうするか?


①注意する
   これをすると、たぶん 次の日は休むだろう。
   
②チェックに行く
   否定されると、結局 取り組まなくなるだろう。

③放っておく
   もう、二度と ていねいには 取り組まないだろう。

④他の子に やらせる
   これも ②と同じだろう。

⑤教師が だまってやる
   これでもいいが、この子はすることがなく、1人だけ
   掃除時間に好きなことをするだろう。

⑥他の場所をさせる
   これも こだわりがあるので、これ以上は難しい。

⑦他の子を手伝わせる。
   これはやるだろう。しかし、この今日の掃除場所は、次回から
   ずっと適当にやるだろう。

⑧全員を集めて、それぞれの掃除場所を確認していく。
   これも結局 否定になり 素直にやらないだろう。

⑨全員で 下駄箱をやる。
   これはこれでいいが、次から1人では やらないだろう。 


⑩教師が一緒に、やる。下駄箱をもう一度掃除する。
   これなら、しぶしぶやるだろう。
   しかし、結果的に 「できていなかった」という否定で
   終わってしまう。


このように指導の選択肢を考える。
そうすると、結構楽しい
万策つきた とよく言うが、この10個程度 考えるのだって
結構 大変。
考える癖をつけていきたいものだ。

文章にすると、結構 時間がかかるが 考えているのは
たぶん10秒ちょっとという感じ。


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さて、私は ⑩の「一緒にやる」を選択した。

しかし、一緒にやるといっても、どのようにやるかがポイント。
皆さんも考えてもらいたい。








 


私が とった方法はこうだった。
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① 下駄箱の縦1列(4個)をほうきで掃く。
   (その子 と 小野がぞれぞれ)

② 掃き終わったところで、場所を交代。
   相手の「はきのこし」をどれだけ とれるか やってみる。
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どうなったか?
最初の 自分の1列は なんとなく掃いていた。
しかし、相手の「はきのこし」になると、そこまでやらなくても
というぐらい、徹底してきれいにしているのだ。

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子「先生のところ こんなにあったよ」

小野「そんなにあった!?ありがとう」
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こんなやりとりで、楽しんで取り組んだ。
もちろん、その子が「はきのこし」をとれるように、
小野も1回目は あえて はきのこし を作っておいた。


続いて、2列目。
今度は、想像がづくだろう。
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丁寧に丁寧に 掃いていた。
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しかも、うれしそうに。
時間をかけて。

さらに、隣の先生に 「こんなに汚れがとれた」と見せていた。
そして、2人で
「すごい汚れだったなあ。やりすぎぐらい がんばったなあ。」
と笑いあった。
 

結局、他の子が掃除をとっくに終わっていても、
2
人だけが ずっと楽しんで取り組んでいた。

その後、掃除を終えた 同じクラスの子たちが 下駄箱の掃除を
見に来ていた。

「砂の量が凄い」と びっくりしていた。

すかさず、
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下駄箱の掃除っていうのは、ここまでをやるんだ。
なあ、A君?
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そう言うと、こだわりのあるA君も 
誇らしげに うんと 頷いていた。

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全部は 大変だから 1日 1列ずつぐらい にしとこうな
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そういって、掃除を終えた。

 

 

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